地域公共交通の変遷

鉄道・バスの利用実績

市内を走る鉄道・路線バス・自主運行バスの実態と、利用実績を紹介

JR東海道本線

市内各駅(天竜川駅・浜松駅・高塚駅・舞阪駅・弁天島駅)の利用客数は、過去30年間ほぼ横這い状態が続いていますが、コロナ禍の影響で2020年度は前年度より620万人も減少 しています。なお、弁天島駅には昇降設備がなく、ホームに出るには階段を登らなくてはならないため、橋上駅化が求められています。

東海道本線輸送実績

駅別乗車人数(2019年度)

天竜浜名湖鉄道(天浜線)

天浜線沿線は人口密度が低く、工場や事業所等が少ないため、ここ10年程は年間150万人前後の利用となっています。ピーク時に比べると1/3程度減少しており、赤字補填のため静岡県が財政支援を行っています。2020年度はコロナ禍の影響で前年より36万人も減少しています。

天浜線の輸送実績

天浜線輸送人員推移(静岡県統計年鑑より作成)

天浜線の駅別乗車人数

駅によってかなりのバラつきがありますが、沿線周辺には都会にはない豊かな自然があります。首都圏と関西圏とはレールで繋がっており、観光路線としての交流人口拡大や、コロナ禍後のテレワーク時代を見据え、移住の誘導など沿線地域の活性化が期待されています。

天浜線駅別乗車人数
(2019年度:静岡県統計年鑑より作成)

遠州鉄道西鹿島線(赤電)

単線ながら12分間隔の運行で年間約1,000万人を運んでおり、ほぼ30年間安定しています。駅別乗車人数で「新浜松駅」が突出しているのは、赤電沿線周辺の都市化が進み交流人口の拡大が進んでいる証しと言えます。コロナ禍の影響で2020年度は前年度より約300万人減少しています。

赤電輸送人員推移(静岡県統計年鑑より作成)

赤電駅別乗車人数
(2019年度:静岡県統計年鑑より作成)

遠鉄バス

1965年ころから急速に進んだモータリゼーションにより、バス利用客はピーク時の7,710万人から減少の一途を辿っています。また、2019年末に発生したコロナパンデミックスにより、利用客が減り、その影響で赤字路線の廃止と減便が行われ、今後バス利用客がどこまで回復するのか不透明となっています。

路線バス輸送実績

遠鉄バス乗車人数
(2019年度:静岡県統計年鑑より作成)

浜松市自主運行バス

自主運行バスは路線バスが廃止となった地域や、もともとバスがなかった地域の貴重な移動手段であり、高齢化の進行とともに益々重要度が増しています。利用者数に応じた最適の運行システムの導入が今後の課題です。

自主運行バスの輸送実績

12地域で運行されており、平成30年度(2018年度)には12万8,605人が利用しています。平成26年には18万4,978人が利用しており、約5万6千人減少しています。その中にあって、引佐と三ケ日は増加傾向にあります。

自主運行バス乗車人数
(2018年度:浜松市交通政策課資料より作成)

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