LRTってなに?

浜松LRTの特徴

国内初の架線レスLRT。超低床で輸送力はバスの3倍、6分毎の運行が魅力!

床が低く乗降しやすい

LRT車両は床が路面からわずか30㎝です。技術革新により、車体を支える台車には車軸がありません。車内の通路をすべて平らにすることができ、停留場との段差はなく、車いすやベビーカーで楽々乗降できます。

段差のないLRT乗降口

車軸のないLRTの台車

輸送力・運行効率が高い

LRTの1編成乗車定員は160人程度。これは路線バスの約3倍。輸送効率が高く、運転士不足への対応や待遇改善が可能です。

待たずに乗れる

LRTは日中6分間隔の運行(ピーク時2~3分間隔が可能)のため、乗り遅れてもすぐに次の便がやって来ます。バスのように、なかなか来なくて遅刻という心配もなく、待つストレスを感じさせません。

渋滞による遅延がない

LRTは公共交通としての輸送力・速達性を高めるため、専用軌道と優先信号により定刻通りの運行が行われます。LRTを検知して前方の信号機を制御し、LRTの通行を優先させます。渋滞による遅延がなく、通勤・通学に最適な乗物です。

優先信号の仕組み

停留所間隔は500m前後

LRTの停留場間隔は500m前後です。遠州鉄道(赤電)の駅間距離約1km、JR東海道本線の4~5kmと比べると短く、停留場数が多いので手軽に利用できます。また、各停留場にはサイクル&ライド、主要停留場にはパーク&ライドが整備されますので、LRT沿線周辺以外からも利用できとても便利です。

車両は最長30m

LRT車両は、軌道運転規則により全長30m以内が基本となっています。本構想案では30mを想定しており、広島電鉄㈱と宇都宮ライトレール㈱と同等で、運転席は車両の前後にあります。広島電鉄の場合は5連節で1編成となっており、台車つきの3輌(1・3・5両目)が2輌を中吊りする構造となっています。宇都宮ライトレールは3連節で1編成。いずれも乗降口は4か所あり、停留場で全扉から一斉に乗降できる信用乗車方式が採用されています。

広島電鉄㈱のLRT(全長30.5mのグリーンムーバー)

宇都宮ライトレール㈱のLRT(全長29.52mのライトライン)

道路上の軌道を走行

LRTは道路上に敷かれたレール(軌道)の上を走行します。車両基地などの一部を除いて、用地買収が発生しないため、整備費・整備期間を短縮できるのが大きな特徴です。レールは基本的に道路中央部に敷設されますが、現地の状況により「両路側」、「片寄せ」も可能です。

レールの敷設方法

架線がない

導入予定のLRTは架線がありません。主要停留場で急速充電する架線レスLRTを導入する計画で、燃料電池車両も検討する予定です。電柱や架線がないため、災害後の復旧・復興も迅速になります。

市役所前を走るLRT(イメージ図)

静かで快適な乗り心地

LRTのレール(軌道)は、コンクリート製道床版に樹脂で固定する制振軌道と、弾性車輪、ロングレールにより車内外ともに静かです。ガタン、ゴトンという音はなく揺れも少ないため、会話や読書も楽しめ、通勤・通学や外出が楽しくなります。

制振軌道の断面図

優れた登坂力

LRTは登坂力も優れています。宇都宮ライトレールの路線の一部には写真のような急こう配(67/1000)の坂がありますが、導入されるLRTは十分な登坂力を備えています。三方原本線にも急勾配個所がありますが問題はありません。

急勾配の坂も平気(宇都宮市)

建設費が安い

LRTの1㎞当たりの建設費は約40億円といわれ、地下鉄の約300億円、モノレールの約150億円と比べると格安です。浜松市の人口・財政規模から、LRTが最適の中量輸送交通モードといえます。

信用乗車方式

各停留場での停車時間を短縮し速達性を高めるため、海外では検札や改札をしない信用乗車方式が主流です。駅員や乗務員による運賃収受や乗車券の改札がなく、乗降時にICカードをカードリーダーにかざすか、事前に乗車に有効な切符を購入するだけです。すべてのドアから乗降できる仕組みで、国内で初めて宇都宮ライトレールに導入されました。

バイオマス発電による電力供給

浜松市は市域の約6割を森林が占めており、広大な森林資源は伐採適齢期を迎えています。そこで、LRTに必要な電力は全てバイオマス発電で賄い、エネルギーの地産地消と、脱炭素社会に対応した林業再生をめざしています。バイオマス発電については、別サイト「浜松創生ビジョン2050」において、森林資源利活用による地方創生でも取り上げています。

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