国内外のLRT
輸送力・定時性・静音性に優れたLRTは、世界の多くの都市で運行しています
国内のLRT
日本に路面電車が登場したのは京都(明治28年)でした。その後、全国に普及しましたが、モータリゼーションによりピーク時の65都市から21都市に減っています。21世紀に入りLRTの導入が進み、2006年には富山ライトレールが開業(旧富山港線をLRT化)、2023年には宇都宮市ライトレールが開業します。LRT導入計画中の都市は多く、浜松でも2002年から導入推進運動を続けています。
国内路面電車整備状況の推移(国土交通省HPより)
国内の超低床車両導入事業者
【参考資料】
- LRTの導入支援(国土交通省)
https://www.mlit.go.jp/road/sisaku/lrt/lrt_index.html - LRTの日本への導入に向けての課題と対応(大野寛之)
21-03.pdf (ntsel.go.jp) - 富山地方鉄道㈱軌道線(市内電車)
路面電車 | 富山地方鉄道株式会社 (chitetsu.co.jp) - 公共交通を軸としたコンパクトなまちづくり(富山市)
02_toyama.pdf (city.sapporo.jp) - 芳賀・宇都宮市LRT
(city.utsunomiya.tochigi.jp) - 全国超低床路面電車データ一覧
- 全国LRT路線図(PDF資料)
世界のLRT(トラム)
LRTは20世紀初頭から世界の都市で普及していきました。その後、モータリゼーションにより多くの都市から姿を消した時期がありましたが、見事に復活し新設する都市が増えています。欧米では「トラム」と呼ばれ、世界が脱炭素社会へ向けて政策を転じたことで、LRTは未来都市に不可欠な存在となっています。
架線レスLRT(仏)
路面電車からLRTへ、さらに架線レスLRTへと世界では車両の技術革新が進んでいます。フランス南部の観光地ニースでは、架線のないLRT(ニッケル水素電池)を導入しています。架線のある区間で充電し、架線のない区間を最小限に留めています。
ニース(仏)の架線レストラム
架線レスLRT(台湾)
台湾の高雄市では、世界で初めて全区間をキャパシタ充電で走る架線レスのLRTが導入されています。各停留場で停車中に急速充電(20~25秒)を行うため、ごく短い架線が設置されており、パンタグラフをあげて充電しています。
高雄市(台湾)の架線レスLRT
架線レスLRT(仏)
フランスのボルドーは、歴史的中心地区に地表集電方式を採用しており、架線がありません。二本のレールの間に集電線を埋め込み、トラムが通る時だけ通電する仕組みとなっており、安全性が確保されています。
ボルドー(仏)の架線レスLRT
世界初燃料電池LRT(中国)
中国唐山市は世界初の燃料電池式LRTを導入(2017年)しています。脱炭素社会を迎えたことで、燃料電池式LRTが主流を占める時代が訪れそうです。日本でもJR東海等が燃料電池LRTの開発を進めています。
中国唐山市の燃料電池LRT