なぜLRT?

地方創生

他都市にはない個性と魅力を創出。「若者から選ばれる地方都市」に!

人口減少時代への対応

2008年、日本の人口が減少に転じたことで、国は地方創生に積極的に取り組んでいます。人口減少は需要と地域経済の縮小、雇用機会と税収の減少を招くため、地域振興と雇用創出を図るための成長戦略が必要です。そこで、輸送力・定時性・経済性の優れたLRTを導入し、拠点集約型・沿線集約型コンパクトシティを実現し、持続可能な交通まちづくりをめざしています。

【参考データ】第2期地方創生
国は人口減少問題の克服と、東京一極集中是正のため、2015年に「地方創生」をスタート、2020年から第2期地方創生(~24年度)に取り組んでいます。全国の自治体は「地方人口ビジョン」と「地方総合戦略」の策定と実施が求められていますが、従来の政策の追従型が多く、地方創生に繋がっていないのが実情です。

浜松市の将来人口は20%減少

浜松市は将来展望人口を約71万人(2050年)と推定し、2080年までに63万人程度で安定化させるとしています(浜松“やらまいか”人口ビジョン)。約20%の人口が減少することになります。また、市の人口動態は、転入より転出が多いため、LRT導入により浜松の個性と魅力を高め、「若者から選ばれる地方都市」の実現をめざしています。

5つの成長戦略による地方創生

地方創生には「ビジョン」と「戦略」と「財源」が必要です。当フォーラムでは別サイトにて、5つの成長戦略からなる「浜松創生ビジョン2050」を提案しています。「戦略Ⅰ」と「戦略Ⅱ」は、LRT導入による集約型のコンパクトな都市づくりを通して、長期安定財源の創出をめざしています。詳しいことは下記からご覧下さい。

沿線集約型コンパクトシティ

輸送力・定時性・経済性に優れたLRTを、都市の動脈として先行投資することで、沿線周辺の利便性・快適性を高め、都市化を誘導する計画です。延べ45.2km のLRT沿線周辺は、車が無くても移動に困らない社会が形成され、市内で最も暮らしやすい沿線集約型のコンパクトシティが実現することになります。

拠点集約型コンパクトシティを実現

浜松駅を中心とする市街地は、市内最大の商業地です。衰退したままで失われている経済的損失は甚大です。LRTの各路線と市内循環線を整備することで、中心市街地の魅力と求心力・回遊性を高め、拠点集約型のコンパクトシティを実現し、衰退した中心市街地を再生する計画です。

歩いて暮らせるまちづくり

LRT導入により、中心市街地を走る重複路線バスは大幅に整理されます。また、運賃を政策的引き下げることで、マイカーの流入を抑制することができ、渋滞や排気ガスなど環境問題の改善を図ることができます。余裕の生まれた道路は、「車優先」から「人優先」に切り替え、道路空間の再配分を行い、歩道拡幅と自転車専用レーンにあてる計画です。中心市街地内にある立体駐車場は補償のうえ廃止、または中心市街地エリアの外延部に政策的に移転し、「歩いて暮らせるまちづくり」を実現し、中心市街地本来の魅力と賑わいを取り戻し、再生させる計画です。

歩いて暮らせるまちづくりイメージ図

市庁舎移転による中心市街地再生

中心市街地本来の賑わいを取り戻すには、「昼間人口」を増やし消費を拡大する必要があります。その最大の戦略が松菱跡地への「市庁舎移転」です。移転により昼間人口は約2,500人(市長事務局部職員)増えることになり、買物や飲食・趣味など消費が促進されます。LRTの整備により、職員の多くは公共交通での通勤が可能となり、脱炭素社会実現にも貢献することになります。市庁舎移転は「浜松ビジョン2050」においても提案しています。

往時の松菱百貨店

更地のままの旧松菱百貨店跡地

未来への投資

人口減少に歯止めをかけ、一定の人口を維持していくには概ね30年を要すると言われます。その間、地域経済は縮小し税収も減収となります。新たな産業と雇用を創出するための戦略と、「未来への投資」が必要となります。LRTは浜松を魅力ある都市に変え、持続可能な都市を次代につないでいくうえで、最も現実的かつ夢のある「未来への投資」となります。

コラム

浜松市では2007年以降、行革と経費節減が続いており、未来への投資が止まったままです。地方自治体の究極の目的は『住民福祉の向上』にあり、行革も経費節減も重要ですが手段に過ぎません。人口減少問題を克服し、東京一極集中を是正し、持続可能な都市を構築するには、『未来への投資』が不可欠です。

公共交通による観光振興

LRTはそれ自体が観光の目玉となります。また、浜松には他都市を圧倒するような産業の歴史と、観光や文化など多くの地域資源があります。これらを公共交通でつなぎ、快適に移動できるようにして観光産業の振興と、雇用を創出していく計画です。詳しくは下記をご覧ください

浜松都市圏に点在する歴史・文化・観光資源

「なぜLRT?」
の記事一覧に戻る